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来日ツアーの差し迫ったEmpire! Empire! (I Was a Lonely Estate)にインタヴューしました。
たぶん家を出る直前にメールを送ってくれたKeith、ありがとう。




Q1. バンド名の由来を教えてください
名前に関する質問は手強いんだよね、うん。君が夢見て、なろうとしたもの・ことを叶えるのに挑戦しようって気持ちの象徴、とでも言えばいいかな。正直、名前の由来には複雑なところがあって、説明しづらいんだ。もし同じような名前のバンドがいる、って知っていたら、ひょっとするとまたなにか違った名前を付けていたかもしれないね。


Q2. the Appleseed Cast との共演が叶ったことも記憶に新しいと思いますが、影響を受けたバンドトップ3 を挙げるとすれば?また、emo と呼ばれるサウンドに傾倒するきっかけとなったバンドやレコード、過去のライヴがあれば教えてください。
Mineral、Death Cab for Cutie、American Footballはまず外せないけれど、3つに絞るのは本当に難しいよ。なぜかって、Jimmy Eat World、the Get Up KidsにAppleseed Cast、Colossalやthe Promise Ring、Knapsack、Sunny Day Real Estate…ざっとリストアップできないほどたくさんのバンドから影響を受けているからね。書き切れないよ!

僕がemoという音楽に興味を持ったのは、ちょっとおもしろい物語があるんだ。インターネットの黎明期、つまり、AOLが流行ってた時代にアンダーグラウンドミュージックを探すことは、小さな街に住む14歳の子供にとってとても大変だった。それでも君がDIGせずにはいられなかったように、当時のキッズが試した方法はひととおりやったよ。君はもっと大きくなってから、過去をたどるようなやりかたをしているかもしれないけど。
友達のDanny(実はEmpire! Empire!のオリジナルベーシストなんだけど)が、あるときFuelというバンドを教えてくれて、そこから本当にディグするようになったね。いまだに「Simmer」って曲は大好きだよ!クラスで歌う曲になったこともあった!笑
それから僕の兄と彼の当時の彼女、そしてCathyとDannyで一緒にデトロイトのSt. AndrewsにFuelのライブを見に行ったんだ。オープニングアクトはSamiamだった。みんなで本当にライブを楽しんで、それぞれCDも買った。そのライブにKnapsackのギタリストが出演していたことを知って、すぐに彼らのことを好きになったよ。それからKnapsackがMineralへと導いてくれて、今あるすべてはここから膨らんだようなもの、とも言えるかもしれないな。


Q3. 内省的な歌詞は自らの経験に基づいて書いているのですか?
うん、歌詞がバイオグラフィーと言ってもいい。僕が書いたものの大部分は、人生で巻き起こった出来事が元になっているよ。—あくまで僕の視点で、ということも言わなければいけないけど。


Q4. 今のemo-second-wave についてどう思っていますか?また、自分たちがtwinkle daddies と呼ばれていることについても思うところがあれば
はは!記憶によれば、Twinkle Daddiesというコインを投げたのは(My Heart to Joy、The World is…の)Greg Horbalだね。彼は、そんなこと知らん、って言うかもしれないけど(笑)。 このおちゃらけた呼び方がどこまで続くか、とっても見物だと思うな。大きなジョークかもしれないし。何か言葉を口にしたり、また発表すると、それはその瞬間から自分のものでなくなり、その言葉の影響みたいなものは自由に世界中に飛び立ってしまう。Last.fmでのタグエディット事件は本当に驚いたよ。
まあ、僕たちはそこには含まれない、とも聞いたけどね。言葉が浸透してから、Algernon CalwalladerやSnowingのようなアップビートなバンドがそうである、という結果に落ち着いているみたい。

emoのリバイバルシーンについてだけど、僕個人はこんなニッチなマーケットにおいて悪い風評がたっていくようになる、なんてことは想像したことはないよ。僕にとっては本当に小さなシーン。僕たちは互いにまずみんな友達で、一緒になってショウをしているというだけ。この壁をおおきく越えて、広まっていっているかもしれないことは、はっきりとは実感してはいないよ。
でも、ただのトリビュートじゃない、もっと言えば、ただ過去の続きをやっているというわけではない、ということをみんなが実感していって欲しいと願っている。実際カーボンコピーのバンドもいるかもしれないけど、新しいバンドのほとんどは、自分たち自身のスタンプを持っているんだから。


Q5. 最近の音楽媒体( データ化) についてどう思っていますか?個人的にはできる限りフィジカルプレスを手に入れたいと思うけど。
フィジカルなメディアももちろん大好きだよ。mp3、ファイルシェアリング、Mediafireなどなどは単なるゲームの切り替えスイッチみたいなものであることは間違いない。この議論は再三行われてきて、その結果もたらされたものもほとんど無く、もう冷えきってしまっていると思う。つまりはもうそれ(データ化されてネット上にアップされていること)が事実としてあるのだから、真っ向から戦うよりも受け入れることを学ぶべきだと思うよ。
もしかすると大ヒットのきっかけになるかもしれないし、なにより、どこに居ようとも世界中のみんながそれぞれの音楽を聴けるなんてことは驚くべきことだよ!


Q6. 日本のシーンにも同じ事が言えるのですが、アメリカのシーンの多くは細分化されていて、その仲間内でやる事にこだわっているように見えるのですが。こういったムーブメントのメリットやデメリットはありますか?
僕たちが活動しはじめた頃は、どこに行っても受け入れられなかったし、共演したり一緒にツアーをする相手も見つけられなかった。
しかし一度動き出すと、僕たちはそこで新しいバンドと出会い、彼らもまた(僕たちという)新しいバンドに出会い、そうやって全てのコミュニティが大きくなり、繋がっていったんだ。5年前のそれに比べたら、シーンはずっと大きくなったし、それを愛している。
早期から活動していた僕たちのようなバンドが生んだムーブメントに友人たちが乗っかることは素晴らしいね。ブッキングツアーも、バンドやファンのみんなと会うことも、全てがぐっと簡単になる。でも新たな血統(みたいなもの)は、シーンの成長を助けるだけなんだ。実際僕は、以前より簡単になったことを誰かがやろうとした時に、反対したりすることは無くなってきているなあ。


Q7. 最初のシングルを7インチで出した事に理由はありますか? あれ全然手に入らなくて困っている人が多いです。
僕の大好きなバンドは7インチをたくさん出していたし、いつかヴァイナルで作品を作ることが目標でもあったからだよ。CDが少し時代遅れ、みたいな感じになったのは、ヴァイナルのセールスの後押しにもなったと思うんだ。日本のCDやヴァイナル市場についてはうといんだけど、もしかすると同じ効果が起こるもしれないね。正直、日本のみんなが欲しいと言ってくるなんて想像もしてなかったし、ましてなんでCDじゃないんだ、と思われることもね。


Q8. 次回作の予定は?自身のレーベルから出す予定ですか?
うん!新曲を作るので大忙しだよ。Topshelfからもうすぐ出るスプリット、それに新しいアルバム。僕たちはいつもCount Your Lucky Starsからだから、きっと今後のほとんどのリリースもそうなると思うよ。


Q9. Jon がドラムをやめてしまったけれど、それはどういう経緯で?メンバーを固定せずにレコーディングやツアーをする上で大変なことは?
Jonはずっと学校に戻りたがっていたんだ。彼が居ないとそわそわしてしまうことに気付いたよ。Jonは親友のひとりだし、彼にとって何がベストか誰よりもわかっていたから、彼の決心を100%支持してる。
僕たちにはメンバーを固定せず、僕とCathyが全て決めていっているという問題をずっと抱えてた。
でも、この方がレコーデングに関しては簡単に進むんだ。僕はまたドラムに戻る、そしてベースも、ギターも、もちろんボーカルも。Cathyはギターでずっと続けているよ。
ツアーのときは、幸運なことに欠けたピースを埋めてくれる友人がたくさんいる。サポートを迎えてライブをすることは時々とても大変だけれど、なんとかやっているよ。


Q10. アメリカでツアーをするのは毎回ロングドライブになると思うけれど、道中のハプニングなどはつきもの?強烈なものがあればぜひ教えてほしいです。日本のツアー成功への祈りもこめて!
日本と比べて、確かにロングドライブになることは多いね。でも僕たちにとってそれは日常茶飯事みたいなものだよ。僕たちはまだアメリカの西海岸に行ったことがない、でもまず君たちのところに行くよ。目の前のことからプランニングをしていくんだ。


Q11.Mineral やChristie Front Drive は、その知名度にも関わらず来日は叶いませんでした。この時期の日本にくる事に特別な思いはありますか?また、そうするに至った経緯を教えてください。
僕がやってやるんだ!って感じかな。Stiff Slackや日本の他のディストロが僕たちの作品をいつも扱っていてくれて、そのサポートには感謝してもしきれないよ。日本に行ってみんなの前で演奏する夢が叶うんだ。呼んでくれてありがとう!


Q12. 日本にお気に入りのバンドがいたら教えてください。また日本のシーンについてどんな印象を持っている?
僕たちはMalegoatの大ファンだよ!彼らとステージで共演できるときいて舞い上がってる!それにtoeもかっこいいね。
実は日本のシーンことはあまり知らないんだけど、初めてそのシーンに触れられることに興奮してる!


Q13. 日本で楽しみにしている事は?
もう全てだね!はっきり特定できない程に楽しみなことがたくさんある。オンラインで長くから知り合っている人たちに会えると思うと、言葉にできない素晴らしさがあるよ。


Q14. 日本のファンになにか一言お願いします。
新曲と以前からの曲をミックスした、最高に満足できるセットリストで挑むよ。みんなに会えるのが待ちきれない!




                                         

BONUS QUESTIONS!

2Dキャラのアートワークをよく使うけど、日本のテレビゲームで好きなものはある?
子供の頃はニンテンドーに恋をしていたよ。。。Final Fantasy、Dragon Warrior(君たちの間では、ドラクエかな?)とかたくさんのRPG。8ビット、16ビットのゲームが最高だね。なかでもFinal Fantasy Tacticsはオールタイムフェイバリット。僅差でクロノ・トリガー。それと、植松伸夫は素晴らしいコンポーザーだということも言わなくてはね。彼の仕事は僕に大きな影響を与えてるよ。

休日は何をしてる?街のステキなスポットを教えて!
僕の街フェントンは、ミシガン州フリントの南にあるよ。人口は1万人そこそこで、景観も美しい。
でもそこでやることのリストは至って単純で、ランチができてショッピングができて、泳ぎにいける、ってくらい(笑)
休日や休暇は数える程多くはないんだけど、毎回好きなことをして過ごしているからいつも楽しいよ!

僕のまわりではナードやギークといったスラングが流行っているのですが、自分の事をナードだと思いますか?思うならその理由も教えてください。
はは!そう思うよ!自分自身を分かっているし、それでいいと思ってる!

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